何事も成功するまでは不可能に思えるものである。
三井物産株式会社 平田 秀嗣
宮本先生、講師・スタッフのみなさま、この度は、開塾50周年、誠におめでとうございます。このような喜ばしい節目に、宮本先生との日々を振り返りつつ、みなさまにメッセージを送らせて頂けますこと、たいへん光栄に思います。
簡単に自己紹介させて頂きます。私は坂出市本町で生まれ育ち、丸亀高校を卒業後、大阪外国語大学でスワヒリ語を専攻(東アフリカで話される)、京都大学でアフリカ人類学を修め、商社に就職、ロシア、コートジボワール、ケニア、ペルギ一に駐在。転職も経験し、現在は三井物産の社員として南アフリカの出資先で仕事をしています。
私が先生にお世話になったのは、教室が八幡町にあった1980年頃に遡ります。当時の宮本塾は大学受験というより、上位高校に合格する為の塾、とい位置づけで、英語、数学がメイン、中学3年から担当講師による理科や社会の特訓授業がありました。詳細は控えますが、先生は今の倍くらしいの体躯とオペラ歌手を上回る声量をもって、これでもかという反復練習を通じ、英単語や文法、数学の解法パターンを体得させる昭和ならではの方式をとられていました。盆•正月も休みは無く、テストでは満点を取って当たり前。できないと居残りだけでなく、別のクラスの授業にも出席し、できるまでやりました(やらされました)。早く帰りたいので、先生がコーヒーを飲みに一階に降りられた隙に、教室の掛け時計の針を進めるささやかな努力も怠りませんでした。時代は違いますが、生徒たちの可能性を伸ばす為にとことんやる、ついてこさせる熱意と精神は当時から並々ならぬレベルでしたし、結果にこだわる先生のプロフェッショナルなところは不変と思います。
これは自分が親になって解ったことですが、先生のように厳しさをもって子供の可能性を最大限引き出し、一緒に大きな結果を出すことは、そうそうできることではありません。先生が目指す高いステ一ジについていくには、自分を追い込む厳しさがどこかで必要になるのです。天才でもなければ、学生でも社会人でも、何かの殼を破って成長する時の「もがき」は避けて通れないので、明るく前向きにやることが大事だと思います。
2050年、今の塾生のみなさんが社会に出て活躍されている頃、世界の人口は現在の79億人から100億人近くに増加、人口の国別ランキングは、1位インド、2位中国、3位は今のアメリカからナイジェリアに変わり、4人に1人がアフリカ大陸出身者になります。我々の常識や想像を超えるワクワク感のある未来で、ずば抜けた才能を開花させている同年代の仲間に出会えるはずです。そんな時、日本で一番小さい県にありながら、世界最高クラスの熱意と厳しさを経験して、宮本塾でやり切ったことを思い出し、堂々と世界の優秀な仲間とわたりあって、世の中を変えていって欲しいと思います。
先生にはいつも元気と勇気を頂き、感謝しています。先日、先生にお会いした際、ご自身の教育スキルが今人生で最高潮にあると認識されており、8月から始動する字童プログラムの展望をお話される姿からはアドレナリンが溢れ出ていました。いつか学童プログラムに参加して子供たちとアフリカ料理を一緒に作って食べてみたいと思いました。最後に、ここ南アフリカから、先生、講師・スタッフのみなさまのご健康と宮本塾の更なるご発展をお祈りしながら、私が尊敬するネルソン・マンデラ大統領の名言をお届けしたいと思います。
「何事も成功するまでは不可能に思えるものである。」
平田 秀嗣さん
丸亀高校 - 大阪外語大学アラビアアフリカ語学科 - 京都大学大学院 - 株式会社トーメン - 三井物産株式会社
(現在、南アフリカ共和国Export Trading Groupへ出向中)